去る2月17日から3月24日までの36日間、第1回定例会が開かれました。今定例会では新年度予算案が審議され、原案どおりに可決・成立しました。予算案審議に先立つ本会議では、帰宅困難者対策について区長に質問しました。
※質問の様子は区議会ホームページで動画が公開されています。
大規模災害が発生した際には、各地域の学校などに避難所が開設されます。
避難所の開設は、区の職員が現地に駆けつけてすべてを担うわけではなく、近所にお住まいの地域住民にご協力いただくことになっており、普段から避難所立ち上げ訓練などを通じて有事に備えてくださっています。
私もこうした訓練になるべく顔を出すようにしていますが、複数の方より「避難所の立ち上げ方はわかってきたけど、大規模災害時にはきっと多くの帰宅困難者が避難所にやってくるよね。大丈夫かなあ。」というご不安の声をいただいてきました。
現行の区の方針では、区民には自宅での避難を推奨しています。その上で、
・(建物が壊れるなどして)自宅で避難できない区民→避難所へ
・新宿区内の企業にお勤めの方や観光客などの帰宅困難者(区民以外の方)→一時滞在施設へ
となっています。
東日本大震災が発生した際には多くの人が避難所に押し寄せ、区民と区外の人が入り交じって対応に苦労した、ということもありました。
そうした経験もあり、現在は「区民→避難所」/「区民以外→一時滞在施設」という切り分けになっていますが、このことをご存じない帰宅困難者などが避難所へやってくることも十分考えられます。
避難所立ち上げにご協力くださる地域住民の方は「避難所にやってきた帰宅困難者を一時滞在施設に案内できるだろうか」「被災して誰もが平常心を保ちにくい中で、助けを求めて来た方を追い返すような形になってしまうため、怒鳴られたり非難されたりしないだろうか」といったご心配されているのです。
こうしたご意見が、今回の一般質問の出発点です。
私も、なるべく帰宅困難者が避難所の中に入ってこないような工夫を講じる必要があると考えています。避難所立ち上げ当初は人手も十分ではない中、帰宅困難者の対応に多くのマンパワーを取られるようでは、避難所としての機能の発揮にも影響が出てしまいます。
加えて、最近では区内のあちらこちらに民泊などの宿泊施設もできてきており、住宅地でも外国人観光客を見かけます。大規模災害発生時、避難所にやってきた外国人観光客に「ここは避難所なので、一時滞在施設に行ってください」と外国語で案内することに対するご不安の声も根強くあります。
区は各避難所に「帰宅困難者の方には一時滞在施設をご案内しています」と書かれた立て看板を配備していますが、この看板は日本語表記のみです。
「そもそも一時滞在施設って何?」という方、日本語のわからない外国人観光客などに対して、もう一工夫すべきではないかと質問しました。

答弁では、
①各避難所に配備している立て看板とチラシを複数言語に対応する
②避難所の入口にキタコンDX(※)のQRコードを掲示し、帰宅困難者に登録用のLINEアカウントにアクセスしてもらい、一時滞在施設へ誘導するよう工夫する
という新たな取組みが区から示されました。
※キタコンDX:東京都が開発した、帰宅困難者に対してリアルタイムに情報を発信する新システム。
避難所開設にご協力くださる地域住民の方々をはじめ、民生委員、消防団、青少年育成協議会、ボランティア団体など、多くの皆さまのお支えがあって地域は成り立っています。
そうした地域を支えてくださっている方々の心理的負担を少しでも減らせるよう、今後も皆さまの声に丁寧に耳を傾け、区に提言を続けてまいります。